南山大学管弦楽団OB・OG会
名誉顧問 安田 文吉

 南山大学管弦楽団のOBOGの皆さん、如何お過ごしでしょうか。
南山大学管弦楽団OBOG会のホームーページを新たに開設するにあたりご挨拶させて頂きます。

 近年のコロナ騒動の中で、大学の講義はほとんどリモートになり、クラブ活動も、また、練習中止に追い込まれました。講義は本来対面が当然、私もそうでしたが、講義やゼミでは学生一人一人の表情、特に眼を見ながら行っていました。
目の輝きで、此の講義がちゃんと理解されているかどうかが判断出来るのです。
オケのコンサートも、一時は無観客でと言われていましたが、最近やっと観客をほぼ100%入れて行うことが可能になってきました。
コンサートは、演奏者のみならず、聴衆、ホールの三者が一体となって初めて成立するものです。オリンピックだって同様かと思われます。競技者・観衆・会場の三者一体でなければ意味がないのです。

 さて南山オケ創立時(昭和25年)は、当初音楽部として出発したのですが、男声・女声コーラスが加わり、その後、管楽器パートが独立して、吹奏楽団が出来、以後、管弦楽団・吹奏楽団・男声合唱団・女声合唱団の4団体が活躍しています。
「平和のための祈り」は、吹奏楽団が独立する前、管弦楽団・メール・女コラの三者が一体となって演奏した、南山大学唯一の作品です。曲も大切ですが、三者一体というありようも大事にしたいものです。

 昨年来、コロナ騒動が続き、練習も、演奏会も、夏・春合宿も、新歓コンパ、追出しコンパも、OB・OGとの交流会も、すべてダメとなった時、一番大切なのは、長期に亘ってクラブ活動を見守ってこられた顧問(部長)の先生や、指導の先生方だと思います。いかなる危機に面しても、安心してクラブ活動に専念出来るのは、顧問や指導の先生方との信頼関係、いつでも安心して、謂わば気楽に相談できる方々の存在です。その意味で、山本直忠先生、清田健一先生、長坂源一郎先生、高嶺先輩の果たされた役割は本当に大きなものでした。翻って今のオケにはこういった存在の人が存在していないと言うことです。
客演指揮の先生をお願いすることももちろん大切ですが、一回限りの指導では、山あり谷ありの、オケの止まることのない進歩発展を考えますと、長期に亘って見守っていただく指導者が必要なのは、目に見えて明らかです。僕の心配はここです。なので、山本先生・清田先生に代わる長期の指導者として、オケのOBで、全国で活躍中の97生長縄洋明氏、世界的視野からの相談役(音楽監督)として角田鋼亮氏、この両氏に指導・相談をお願いしては如何でしょうか?危機に臆面した時、的確な判断をして、危機を乗り切っていくには、このような良き理解者、良き指導者、多くのOBOGが肝要です。

 「人の縁」とは不思議なものです。こういった出会いを大切にしたいと思います。南山大学管弦楽団OB・OG会ホームページ開設に当たり、私のご挨拶と今後の活動における希望を述べました。
 ホームページの充実・発展により、我が南山大学管弦楽団及びOB・OG会の益々の発展を祈念します。